初めての問題解決技法

 問題解決の目的

  • 課題の特定と解決策の選定

問題解決プロセス

  1. 状況確認
  2. 目標の設定
  3. 問題の特定
  4. 原因分析
  5. 課題設定
  6. 条件の確認
  7. 手段の評価

各プロセスでのポイント

  • 状況確認
    事実を列挙する。
    真実と事実が混同しないこと。事実は実際に起こったこと。個人の思い込みや見解と事実が混同しないこと。
    例. 人件費が先月より25%増加,残業が増加,事業部長から人員削減と業務のシステム化を勧められている。etc...

  • 目標の設定
    これからの行動で達成したい目標を明らかに明らかにする。
    多くの場合は、達成する目標は『問題となっている事実の解決』と考えられる。チームで問題解決に取り組む場合は課題意識の共有や、問題解決に向けた課題設定の方向を確認する為にもなる。
    例. 物流コストの削減 ※前述した上記の状況では業務のシステム化や人員削減は手段である。

  • 問題の特定
    理想の状態と現実のギャップを具体的に把握する。
    数ある問題の中から本質的な問題に着目することを目指す。対象となる課題を曖昧なまま問題解決プロセスを進めると、本質を外した解決策しか出なくなる。
    例. あるべき姿=時刻通りの出発、現実=定刻通りの出発ができていない、ギャップ=電車の発車時刻が守られていない etc...

  • 原因分析
    『推定原因の抽出』,『評価・絞り込み』の繰り返し。
    推定原因の抽出はブレインストーミングの要領で出す。様々の視点で問題を捉えることが重要で、様々な人に推定原因を聞いてみると良い。評価・絞り込みは、『what,where,when,how』など多面的に評価する。
    例.他社では起きているか、他部署で起きているか、いつから発生しているか、どのような頻度で発生しているか、etc...

  • 課題設定
    特定された原因の実証、と解決に向けた手段を列挙する。
    絞り込まれた原因がはあくまで仮説であることを忘れない。可能な限り問題になっている現場で原因を確認し、裏付けをとること。

  • 条件の確認
    とるべき手段が満たすべき条件を明確にする。目的にあった手段を選択するための情報を収集する。
    『絶対満たさなければならない必須条件・優先的に満たしたい望ましい優先条件・満たさないよりは満たした方が良い希望条件』に分けて選択肢の評価軸として使用する。
    例. 必須条件=駅から10分以内、優先条件=B・T別、希望条件=独立洗面台あり

  • 手段の評価
    優先条件と希望条件に基準点をつけ、手段が条件をいくつ満たしているかを加点計算する。必須条件を満たさない手段は除外する。
    優先条件・希望条件で点数を点数の差があることを確認する。状況によって、各条件の基準点が異なることに留意する。
    例. B・T別=40点、宅配Box有=30点、広さ8畳=20点、独立洗面台有=10点

 

以上、問題解決プロセスのまとめでした。

 会社で問題解決の手段を講じる場合は、意思決定する人が誰なのかを考慮して上記のおプロセスを行うとベター。また、各プロセスは新たな情報や考え方が入ることで結果が異なる場合がある。そのため、各プロセスを何度か繰り返して洗練すると良いと思います。

初めての論理思考

論理思考の使い所

  1. 他人に説明させる時に使用し、納得させることがゴール。
  2. 自分の思考の整理し、自分が繋がりを理解する。

 論理的思考の解説

  1. 演繹法

    前提を元に結論を出す思考法。A=B,B=C,A=C

    例. 前提⑴私の友達はカエルだ 前提⑵カエルは両生類だ 結論=私の友達は両生類だ

  2. 帰納法
    複数の事実を総合し、結論を導く思考法。数が大きくなれば説得力が増す。
    例. 彼は普段男性としか話さない。彼は連絡先を知っている異性の友達はいない。彼は高校は男子校出身だ。大学は工業大学に通っている。彼はサークルや部活動には入っていない。彼はアイドルオタクだ。彼は普段は1週間に2回しか風呂に入らない。彼はコミュ障だ。
    想定される結論;彼には彼女がいない

  3. 列挙

    列挙の質を高めるには、MECE(漏れなくダブりない状態)を意識したり、フレームワークを利用する。

    フレームワーク

    PDCA , 5W1H , 4P , 3C ,ロジックツリー

  4. 掘り下げ
    全員が因果関係を理解できるように段階的に考える。

    例. なぜ彼に異性の友達がいないのか

      →友達にしたい人がいても連絡先を聞くことができないから

      →どうやって話しかければ良いかわからないから

以上、論理思考の解説でした。
上記の考え方は思考の整理によく使用します。特にロジックツリーなど。誰かに説得したり、プレゼンしたりする場合にはフレームワークを使用してロジカルに説明することが多いようです。フレームワークは別の記事で取り上げたいと思います。

初めてのコミュニケーション技法

この記事で扱うコミュニケーションは業務で使用するコミュニケーションのことです。

 

コミュニケーションの目的

相手に自分の意図した行動をしてもらうこと

 

成功するコミュニケーションの特徴

  1. 具体的な目的設定
  2. 適切な手段の選択
  3. 情報の整理
  4. 多くのインプット(質問)
  5. 優れたアウトプット

各要素の説明

  • 目的の設定
    意図する相手に期待する行動を明確にする。
    例,仕事の進捗を報告 → リスケの有無を確認する
      クレーム対応 → 納得・信用回復
      ミスを報告 → 止血対応・エスカレーション
      仕事を教える → 仕事を理解してもらう

  • 手段の選択
    手段を決める判断基準は、相手に「いつまで」に「どのような」対応を望むかで決める。緊急性が高いものと複雑なものは口頭でコミュニケーションが良い。例外でやり取りの記録を残したり、物理的に課題や障壁がある場合は別の手段を選択するのも良い。

  • 情報の整理
    相手に期待する行動の障害になるものを把握する。相手が判断をするための情報の過不足を常に意識する。
    必要な情報が揃わない場合は、相手にとってもらいたい行動のレベルを下げるか、質問などで追加の情報を集める(インプット)。

  • インプット(質問)
    質問で、感情と思考を引き出す。
    1. 話を広げる質問
      例,他の要素を聞く(その他には、別の、もっとあるか)
        感情を聞く(どう思ったか、どう感じたか、どう考えたか、どうしたか
    2. 話を掘り下げる質問
      例,理由・要因を掘り下げ(その理由は、その要因は、なぜ)
        目的・原点にさか上る(そもそも、その目的は)
        仮説の結果(どうなる可能性があるか、どうなったか)

  • アウトプット
    アウトプットは形式によってポイントが全て異なるが、共通する点は以下である。
    ・構成,順番,内容が適切
    ・情報量が適切(余分な情報は削除、一文は短く的確)

 

以上、コミュニケーション技法の概要をまとめました。アウトプットの形式別のポイントはまた別の記事で取り上げたいと思います。